西谷 良介さん

フットサル

Profile

フウガドールすみだ所属
2009-2010 Fリーグ初代新人賞(新人王)獲得
2013-2014 Fリーグベスト5選出 デウソン神戸フェアプレー賞獲得 
2015-2016 得点ランキング4位タイ(20得点) 2度目のベスト5選出
2014・2016 AFCフットサル選手権に日本代表として出場しアジアNo.1を経験

Interview

近況について教えて頂けますか?

前シーズン(SuperSports XEBIO Fリーグ2015/2016)はデウソン神戸からフウガドールすみだへ移籍したのですが、その大変さを知ったのと同時に、サポートして頂いた周りの方々のありがたみを感じたシーズンでした。

また、日本代表チームでの試合出場時も以前より長くなり、Fリーグでも年間で20得点を決めることができました。
安定したプレーができるようになってきたと思います。

メンタルに興味を持ったきっかけは何ですか?

プレーをしていて、ミスの処理が自分の中でうまくできなくなった時期がありました。
自分で考えてみてもよくわからなくて、その時にいつもと自分のプレーが違うのはどうしてなのか、というところからメンタルに興味を持ちました。

実際にトレーニングを受けてみていかがでしたか?

心と体が一致している感覚がありますね。

以前は監督の評価やミスをしてしまうことをすごく気にしながらプレーしていたんです。
でもトレーニングを受けてからは、自分自身のプレーに意識が集中できるように変わってきました。

“プレーに意識を集中する”とは、どういうことですか?

例えばボールを持っている時、普段なら怖がって安全に横パスをしてしまいがちな場面でも、リスクを背負って縦パスを入れるという選択ができるようになりました。
結果的にそれがゴールにつながって、結果が出て、監督からも評価されるという良い流れになった気がしますね。

その評価が、日本代表での試合出場時間が長くなったことにもつながっていると?

日本代表チームに選ばれた時には、手に怪我をして装具(※怪我から守るための器具)をつけながらプレーしなければいけない時がありました。その時は怪我の不安や、代表のプレッシャーを抱えたまま練習をしていたんですね。

ただ試合に入ると、実際にはできるかどうかわからないくらいの完成度の高いパフォーマンスを自分に求めてしまうと清水トレーナーに相談をしたんです。 その時に、「それはOKライン(これができたら自分にOKをあげられる基準となるライン)が高くなってるんじゃない?」というアドバイスをされたんです。

そのアドバイスを受けてどう感じましたか?

確かにこの装具をつけながらいつも通りのパフォーマンスをするのは逆に難しいだろうと気づいたことで、自分の中で気持ちが処理できたんです。周りからの期待やプレッシャーによって、今の自分の状態を置き去りにしてしまっていた。

今の自分ができるよりも、高いレベルのパフォーマンスを自分に求めていたせいで気持ちが不安定になっていた自分に気づくことができました。

結果として、装具をつけた状態でも安定したプレーができたことで、その後も代表で試合に出場し続けることができました。

アジア選手権を振り返っていかがですか?

アジア選手権(AFCフットサル選手権ウズベキスタン2016)を振り返ってみると、その2年前の大会と比べても心の浮き沈みなくプレーができたという実感があります。

2年前の大会ではどのようなことがありましたか?

前回大会の時は、自分のミスから失点してしまった時があったんです。

想定していたプレーと現実に起こったミスのギャップに焦ってしまい、その後のパフォーマンスも記憶にないくらいで、結果的にも試合出場時間が明らかに減ってしまいました。

その結果をどのように受け止めたのですか?

その後、優勝して帰国した際に清水トレーナーと話していて、「あのミスを想定していた?」と聞かれたんです。

でも、していなかったんですね。

その経験から、ミスに注意して臨むだけでなく、したくないですけどミスをすることも想定するようにしています。

どんな想定をされているのですか?

例えば、自分の横パスが取られて失点するかもしれないとか、自分が与えてしまったPKで失点するかもしれない、という場面での対処法についてですね。

じゃあそうなった後にどうするか?と、いうことを事前に考えておいてから試合に取り組むことで、自分の気持ちも落ち着いて、現実離れせずプレーできています。
この前のアジア選手権では、どの試合でも自分としてはいつもの心理状態で落ち着いて臨めていましたね。

前回大会で得た気づきを活かすことができたということですね?

ただ、あの場のプレッシャーだったり、国を背負うということの大変さがどういうことなのかについては、自分の中でもはっきりしていなかった部分もあり、予選で敗れて初めて感じたこともありました。

特に、国を代表するトップの選手が選ばれて集まるチームというのは、周囲に巻き込まれやすくなる環境だと思います。周りの選手が自分の知らないことを知っていたり、自分の知らないレーニングをやっていたりして、もしかしたら自分もそれをやったらもっとパフォーマンスが上がるんじゃないか?と迷うこともありました。

普段とは環境が変わってくると?

はい。ただ、自分は以前から清水さんとメンタル面に取り組んでいたことで、そういった周囲に巻き込まれそうになる自分に気づけるようになっていました。自分が勝つためにやる努力と、不安をかき消すためにやる努力を分けられるようになっていたんです。

不安をかき消すためだけにやる努力だったらやらないほうがいいという考え方ができていたので、ある程度自分の心は落ち着いて、いつもの自分の感覚でできていたと思います。

努力する内容を選んで行うようにした、ということなんですね。

また、以前にこれまでにないくらい自分が落ち込んでしまったシーズンがあったんです。
その時にやっていたのは、練習で良かったことやダメだったことを全てノートに書く、ということでした。

そして次の練習前にはそれを見返して、練習して、ということを繰り返していたんですけど、結果的にはパフォーマンスが良くならなかったんですね。後で清水さんと話をしていた時に、そうやって頑張り続けていたことも実は不安をかき消すためだけの努力であり、結果的に疲れてコンデションを落としていた可能性もある、と言われた時は「確かにな」と思いました。

メンタルトレーニングは西谷選手にとってどういったものですか?

清水トレーナーはいつも人一倍選手を観察していますし、頼れるトレーナーだなと思いますね。
自分にとってのメンタルトレーニングとは、周りに巻き込まれずに自分の心が整理できるようになることだと思います。今はそのために整理する時間を試合前などに作るようにしていますね。

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